ミチビト
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サイネージ広告の成功とは何か|出す前にゴールを決める3つの型

監修:鍵森将株式会社グレイド 執行役員(サイネージ広告事業 責任者)
夜の繁華街の交差点で、ビル壁面の大型ビジョンを見上げてスマートフォンを掲げる若い人たちと、その脇を通り過ぎる会社帰りの人々、向かいの飲食店の明かりが写る実写風の情景(記事用に生成したイメージ画像)

「街頭ビジョンに出してみたい。ただ、効果があったかどうかを、何で判断すればいいのか」。この問いに先に答えておかないと、放映が始まってから困ります。サイネージ広告は、お金を払えば放映が始まるものです。ただ、何を「成功」と呼ぶかは、出す側の業種と目的で変わります。ファンが撮ってSNSに上げるまでなのか、街に出ていること自体なのか、来店や問い合わせなのか。この記事では、都内5拠点の街頭ビジョンを運用する立場から、成功の型を3つに分け、出す前にゴールを決めておくための段取りを整理します。

この記事のポイント

  • サイネージ広告の「成功」は業種で違います。放映が始まることは、お金を払えば誰でも手に入る出発点で、成功はその先です。
  • 型は3つあります。ファンや通行人が撮ってSNSに上げるまでを成功とする型、街に出ていること自体を価値とする型、来店や問い合わせまでを成功とする型です。
  • 来店や問い合わせを成功にするなら、QRコードなど数えられる仕掛けを、放映前に動画の中へ入れておきます。放映後に「印象が変わった」で止まると、成功かどうかを判断する材料が残りません。

放映が始まることは、ゴールではない

街頭ビジョンの広告は、枠を契約して動画を入稿すれば、決まった週から放映が始まります。ここまでは、お金を払えば誰でも手に入るものです。ミチビトの担当者の言葉を借りると、次のようになります。

流すだけなら、お金を払えばどこでもできる。成功はその先です鍵森将(株式会社グレイド 執行役員/サイネージ広告事業 責任者)

その先が何かは、業種で違います。ライバー事務所やアイドルの応援広告なら、ファンが現地に撮りに来てSNSに投稿されるまで。企業紹介や会社案内なら、街に出ていること自体。飲食店やクリニックなら、放映のあとに客が来るかどうか。同じ枠を買っても、見ている先はまったく別です。

だから、出す前に決めることが1つあります。自分の出稿はどの型かです。型が決まれば、選ぶ拠点も、動画に入れる要素も、放映後に何を見ればいいかも決まります。型を決めずに出すと、放映が始まったあとで「これは効いているのか」を判断する物差しがありません。

  • 撮られて、広がる型:ファンや通行人が撮影し、SNSに投稿されるまでを成功とする(応援広告・ライバー事務所・タレント系)
  • 出ていること自体が価値の型:街に流れている事実そのものを成功とする(企業紹介・会社案内・ブランド認知)
  • 来てもらう型:放映のあとの来店・予約・問い合わせを成功とする(飲食店・クリニック・店舗系)

型1|撮られて、SNSに広がるまでが成功

応援広告やライバー事務所の出稿では、放映そのものは通過点です。ゴールは、ファンが現地に来て画面を撮り、その写真や動画がSNSに投稿されるところにあります。ミチビトで最も長く続いている出稿の1つが、この型です。

出稿事例イベント上位者を渋谷センター街に。ファンの支援が、街に形になって出る
業種
ライバー事務所
拠点
渋谷センター街
継続
約2年(3年目に入っている)
成功の定義
ファンが撮影に来て、SNSに投稿されるまで

イベントで上位に入ったライバーを動画に出し、渋谷センター街のビジョンで放映しています。この出稿で「成功」と呼んでいるのは、放映が始まることではなく、ファンが現地に撮りに行き、SNSに投稿されるところまでです。本人たちも喜びますが、それ以上に喜ばれているのは、ファンが投げた支援が形になって街に出ていること。ファンが実際に撮りに来ていることは、言葉とSNS投稿の両方で確認できています。手応えが見える形で残っているから、継続が3年目に入りました。

この型では、撮られやすい場所かどうかが成功に直結します。同じ動画を渋谷センター街と別の駅前で同時に流した出稿では、SNSで広がった投稿の約9割が渋谷センター街発でした。目線が高く撮りにくいビジョンでは、同じ動画でも投稿は起きにくい。撮られる仕組みそのものはサイネージ×SNS拡散で解説しています。

推し活で出す方は、ここに1つ確認が入ります。推し本人の写真や名前を使う場合、所属事務所の許可等の確認が必ず前提です。撮られて広がることがゴールである以上、広がったあとに権利の問題が出ると、成功がそのまま事故に変わる。段取りは応援広告の許可取りにまとめています。

型2|街に出ていること自体が価値になる

企業紹介や会社案内の出稿は、ゴールが違います。放映のあとに何かが起きることより、街に自社の映像が流れているという事実そのものが価値です。この型では流すこと自体がステータスで、放映が始まった時点でゴールの大半に到達しています。

テレビを見ない世代が増えた分、街で流れているというだけで『すごい』と思われる余地がある。ネット広告に出るより、街に出るほうが人の心理に効く鍵森将(株式会社グレイド 執行役員/サイネージ広告事業 責任者)

この型の成功は、一度の放映で終わらず、繰り返し目に入ることで積み上がります。ミチビトの契約は半年〜1年が多く、1〜2週間の短期は少数です。街に出続けている状態を作ることが、この型の設計になります。

認知が積み上がっている様子を、直接確かめられた例があります。三軒茶屋のビジョンから徒歩30秒の場所で、ミチビトの担当者自身が店を開き、来店する生活者に話を聞きました。三軒茶屋は一本入ると戸建ての住宅地で、来店するのは30〜40年住んでいる高齢の生活者が中心でした。「あのビジョンはうちのものです」と話すと、知らない人は一人もいなかった。信号待ちで、毎日見ているからです。

夜の三軒茶屋の駅前ビル屋上にある大型ビジョンに、抽象的な光の映像が流れている様子
三軒茶屋の駅前ビル屋上にある大型ビジョン。信号待ちの視線が向く位置にある

この型で出すなら、拠点は「誰に知られたいか」で選びます。地元に根付いた店なら、三軒茶屋のように生活者が毎日通る拠点が合う。動画のターゲットも、想定より上の年齢層でよい場合があります。拠点ごとの人の違いはサイネージ広告のエリア選びに書きました。

型3|来店・問い合わせまでを成功にするなら、数える仕掛けが要る

飲食店やクリニックなど、放映のあとに客が来ることを成功にする型は、3つの中で最も判断が難しい型です。街頭ビジョンには、再生回数もクリック数もありません。ミチビトの担当者は、この難しさを「インプレッションもLTVも見えない」と言っています。見た人の数も、その人がどれだけ客になったかも、媒体側では追えません。

そのため、この型では「印象が変わった」で止まりやすい。動画を作り替えて反応が良くなっても、来店が増えたかどうかは、店の側で数えていないと分かりません。

制作事例店舗紹介から、雰囲気が伝わる動画へ。印象は変わった、来店はまだ分からない
業種
飲食店
変更前
場所・金額・定休日のナレーションと、静止画の連続
変更後
強みを、乾杯している実写シーンに重ねて提示
結果
「印象が変わった」「スタッフからも好評」。来店の変化は未確認

変更前の動画は、店の場所・金額・定休日をナレーションで読み上げ、素材は静止画の連続でした。店の強みは、最後にテキストで一瞬出るだけです。これを、「時間無制限の飲み放題」といった強みを、みんなで乾杯している3〜5秒の実写シーンに重ねて見せる形に作り替えました。放映後、「印象が変わった」「スタッフからも好評」という声は届いています。ただ、来店が増えたかどうかは、まだ聞けていません。動画の出来と、この型の成功は別の話です。

数えられた例もあります。渋谷で放映した串焼き店は、英語のナレーションとテキストにQRコードを添えた動画を流し、「渋谷のサイネージを見た」という外国人客がQR経由で来店しました。複数件です。来店を成功にするなら、数えられる仕掛けを動画の中に入れておく。QRコード、「ビジョンを見た」と言ってもらう一言、放映期間だけのメニュー名。何でも構いませんが、放映が始まる前に入れておかないと、後から数えられません。

「印象が変わった」で止めない

動画を変えて反応が良くなるのは、制作がうまくいった証拠であって、来店が増えた証拠とは別です。来てもらう型で出すなら、放映の前に「何を数えるか」を店の側で決めてください。QRコードの読み取り数でも、来店時の一言でも構いません。数える対象が無いまま放映が始まると、成功かどうかを判断する材料が、最後まで手に入りません。

段取り|出す前に決めておく順番

  1. 1自分の出稿がどの型かを決める(撮られて広がる/出ていること自体/来てもらう)
  2. 2「成功」を1行で書く(例:ファンが撮って投稿するまで/半年間、街に出続ける/QR経由の来店が出る)
  3. 3型に合う拠点を選ぶ(撮られる型なら渋谷センター街、地元に知られたいなら三軒茶屋、のように)
  4. 4来てもらう型なら、数える仕掛けを動画に入れる(QRコード・来店時の一言など)
  5. 5推し本人の素材を使うなら、所属事務所の許可等の確認を先に始める
  6. 6放映が始まったら、決めた1行に照らして見る。合わなければ動画を差し替える

順番の要は1と2です。ここが決まれば、3以降はほぼ自動的に決まります。拠点や予算から先に決めると、型が決まらないまま放映が始まり、「効いているのか」を判断する物差しが最後まで手に入りません。

ゴールに合わせて、放映中に直せる

ミチビトでは、放映が始まったあとも動画を差し替えられます。契約金額のほかにかかるのは差し替え1回2,000円だけで、1週間ごとに内容を変えることも可能です。決めたゴールに対して手応えが薄ければ、動画を変えて試す。型を決めておくと、この判断もぶれません。

まとめ

サイネージ広告の成功は、放映が始まることの先にあります。撮られてSNSに広がるまでか、街に出ていること自体か、来店や問い合わせまでか。型は3つで、どれを選ぶかで拠点も動画も、放映後に見るものも変わります。出す前に決めるのは「自分の出稿はどの型か」と「成功を1行で何と書くか」の2つです。

ミチビトは渋谷センター街・歌舞伎町・高田馬場・新大久保・三軒茶屋の都内5拠点の街頭ビジョンを扱っており、個人の方からの応援広告もお受けしています(推される方が事務所に所属している場合は、所属事務所の許可等の確認が前提です)。「自分の出稿はどの型か」の相談からで構いませんので、お問い合わせからご連絡ください。費用の考え方は街頭ビジョン広告の費用相場、個人で出す段取りは個人でも街頭ビジョンに広告は出せるにまとめてあります。

よくある質問

Q.サイネージ広告の効果は、どうやって測ればいいですか?

A.何を成功とするかで変わります。撮られて広がる型ならSNSの投稿、出ていること自体が価値の型なら放映が続いていること、来てもらう型なら来店や問い合わせが指標です。街頭ビジョンには再生回数やクリック数が無いため、来店を測るなら、QRコードや来店時の一言など、数えられる仕掛けを放映前に動画へ入れておいてください。

Q.応援広告の「成功」とは何ですか?

A.放映が始まることではなく、ファンが現地に撮りに来て、SNSに投稿されるところまでです。ミチビトで3年目に入っているライバー事務所の出稿も、この形で成功を測っています。撮られやすい拠点を選ぶことと、推し本人の素材を使う場合は所属事務所の許可等の確認を先に済ませることが前提になります。

Q.来店が増えたかどうか分からないまま放映が続いています。どうすればいいですか?

A.放映中でも動画は差し替えられます(1回2,000円)。まず、何を数えるかを店の側で決めてください。QRコードの読み取りや、来店時の「ビジョンを見た」という一言など、数えられる仕掛けを次の動画に入れて、放映週ごとに見ていくのが現実的です。

Q.認知が目的でも、出す意味はありますか?

A.あります。企業紹介や会社案内の出稿は、街に出ていること自体が価値で、放映が始まった時点でゴールの大半に到達しています。積み上がるのは繰り返し目に入ることによる認知なので、ミチビトでは半年〜1年の契約が多く、短期は少数です。

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